本研究では、単球上の潜在型TGF-beta(latency-associated peptide、以下LAP)の発現比率の高いサルと低いサルを選別し、インフルエンザウイルス全粒子ワクチンを接種した5年後、高病原性鳥インフルエンザウイルスを感染させた。LAP発現比率の低い群では、LAP発現比率の高い群と比較して、ワクチン接種後のワクチン抗原特異的免疫反応が強く、また感染後の気管拭い液中におけるウイルス量が少なかった。よって、LAP 発現率の低い個体の方が有効な免疫応答が誘導できる可能性が示唆された。
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