赤痢アメーバはヒトの大腸に感染し、アメーバ赤痢を引き起こす寄生原虫である。生活環は栄養型期とシスト期の2つに大別、主な感染経路はシストの経口摂取である。シスト形成は寄生原虫の寄生性・病原性に関わる重要な生物機構であるが、その制御機構は未解明なままであった。 我々はシスト形成の新規解析法としてフローサイトメトリー法を導入、栄養体とシストをそれぞれ、細胞集団として明確に区別して検出することに成功した。さらに本方法を、シスト形成を阻害する化合物のスクリーニングに応用、400化合物のスクリーニングを行った結果、シスト形成を顕著に阻害する化合物を17個得ることができた。
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