これまでに我々は、コクサッキーウイルスB群3型(CVB3)、エコーウイルス4型(EV4)、ワクチン型ポリオウイルス(PV)が強力な抗腫瘍効果を有することを報告してきた。 より安全で効果的な腫瘍溶解性ウイルスを開発する為、我々は各々のウイルスゲノムを組換えたキメラウイルスを作製した。CVA21とPVからなるウイルスの多くは抗腫瘍効果を有していなかったが、CVB3とEV4からなるキメラウイルスは全て抗腫瘍効果を有しており、特にEV4にCVB3のP2領域を組換えたEBEは野生型EV4より高い力価を有することを明らかにした。 これらの結果は、抗癌剤やワクチンの開発に有用な知見をもたらすと考えられる。
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