酸化LDLは動脈硬化の主な原因物質として知られている。本研究では、最近私達が見出した酸化LDL特異結合性蛍光標識ペプチド、酸化LDL抗体ならびにポリエチレングリコール(PEG)-6000を用いた新たな血中酸化LDL濃度定量法を開発した(本手法は酸化LDLをナノグラムレベルまで検出可能である)。この定量法の有用性を実際に動脈硬化性疾患患者の血液を用いて調べた結果、患者の血中酸化LDL濃度は健常者に比べて高い傾向にあったが、患者の特性や症状、血液の状態によって結果にばらつきが出ることがわかった。以上より、本定量法にさらなる工夫を行うことにより、その体外診断としての早急な実用化を目指していきたい。
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