マウス胎生期肝前駆細胞をゼラチンコート平面培養皿にて7日間培養することで、増殖能を保持した胆管系シストに分化できる胆管前駆細胞が誘導できた。しかし、肝成熟因子であるHGFやOSMの影響によりこの誘導が阻害されることが分かった。またこの胆管前駆細胞はin vivoで7日間成熟して得られる新生児LPCsと同様の胆管系分化能を持つことから、in vitroでのLPCsの成熟がin vivoでの成熟を模倣していることが示唆された。本研究で見出した培養系を用いることで、胆管前駆細胞における成熟過程やシグナル伝達経路の解析を行い、Grhl2を強制発現することで胆管様シスト形成能を向上させることに成功した。
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