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2018 年度 研究成果報告書

門脈血の直接採取による腸内細菌環境と肝疾患の探索

研究課題

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研究課題/領域番号 16K19371
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 消化器内科学
研究機関聖マリアンナ医科大学

研究代表者

重福 隆太  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 非常勤講師 (20649272)

研究協力者 渡邊 綱正  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (20338528)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード門脈血 / 腸内細菌叢 / 食道静脈瘤 / 非アルコール性脂肪性肝疾患 / アルコール性肝疾患 / LPS
研究成果の概要

食道静脈瘤治療時に独自の方法でヒト門脈血を直接採取し、門脈血液内に迷入する腸内細菌種と肝疾患形成の関連性を検討した。門脈血と同一症例の糞便を用い、細菌16S rDNA ライブラリーを作成し次世代シークエンス(NGS)解析を行った。
糞便細菌叢のNGS結果では、代謝性肝疾患ではバクテロイデス門の割合が減少し、ファーミキューテス門とプロテオバクテリア門の割合が増加していた。門脈血のNGS解析では、食道内常在菌であるProteobacteria門が検出されるため、サンプル採取時のコンタミを否定するため無菌的カテーテル操作による門脈血液採取を行い、門脈血液中に確実に細菌DNAが検出されることを確認した。

自由記述の分野

肝臓病学

研究成果の学術的意義や社会的意義

これまで未開拓であったヒト門脈血を独自方法で採取し解析した研究であり、今後増加が危惧されるアルコール性脂肪肝や非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の病態進展の因子同定など、学術的意味は計り知れないものがある。今回得られた結果を基に、体内の閉鎖的循環系である門脈血への細菌迷入がさらに立証されると、従来の概念を覆す「腸内細菌叢の改善による肝臓病の治療」などに繋がる可能性があり、社会的な意義は大きい。一部の重症な腸疾患では糞便経口摂取による治療が実際に行われており、今後は、肝臓病における腸内環境への介入など、全身疾患として肝臓病を捉える必要性に繋がる可能性がある。

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公開日: 2020-03-30  

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