研究課題/領域番号 |
16K19381
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
庄司 広和 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医員 (50765568)
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研究協力者 |
本田 一文
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | circulating tumor cell / circulating tumor DNA / gastrointestinal cancer / liquid biopsy |
研究成果の概要 |
末梢循環腫瘍細胞(circulating tumor cells: CTCs)を上皮表面マーカーを利用せず、細胞径によりCTCsを血球から分離する微小経路を用いてCTCsの分離及び、CTCsの微量DNAから次世代シークエンス(NGS)でゲノム解析を行うための手技を確立した。進行期の消化管がんを含む計20例の末梢血からCTCsの分離が可能であった。増幅したDNAからNGSを行い、CTCsからがん遺伝子のプロファイルの抽出に成功した。さらに、進行大腸がんを対象に抗EGFR抗体の投与を受けた7例の化学療法前および増悪時のCTCs分離を行いがん関連遺伝子の変化のプロファイルの抽出が可能であった。
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自由記述の分野 |
臨床腫瘍学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CTCs から消化管がんの「がんの個性診断法」を実現できれば、最少侵襲で時々刻々変化するがん細胞に対して「適時・最適医療」を提示できるようになると考え、本研究を進めてきた。そして分離したCTCsからの遺伝子変異解析、メタボローム解析が可能でることを証明した。今後は本技術を用いて臨床試験への応用、そしてCTCsの細胞培養が実現できれば、プロテオーム解析や薬剤感受性試験につながり、個々の患者に適した薬剤の提供につながる可能性があり、国内外へのインパクトが非常に高いと考える。また、LFIMAによる診断技術の創出は他の医工学分野の発展にもつながり、新しい医工学の学術領域を創出できる可能性がある。
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