脂肪細胞から分泌されるアディポネクチン (APN) は、動脈硬化、糖尿病、心筋梗塞など種々の疾患において重要な役割をするものと注目されている。我々はAPNの抗炎症作用、血管保護作用やに着目し、APN KOマウスを解析することで、肺胞構造の破壊や全身炎症性変化などヒト類似のCOPD病態を呈することを見出した。 特発性肺線維症(IPF) は胞隔炎として始まり、慢性炎症による肺胞領域の破壊を伴って間質の線維化へと進行する予後不良の難病である。APNの多様な作用と予備実験から、本研究では、ブレオマイシン肺臓炎におけるAPN の関与について検討を加えた。
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