多発性硬化症(MS)や視神経脊髄炎スペクトラム病(NMOSD)など炎症性中枢神経疾患では診断や予後予測に苦慮する。NMOSDでは近年仮足障害によるアストロサイト障害が明らかとなった。脳脊髄液中の仮足関連蛋白を測定し、診断や予後予測因子となるかを検討した。様々な炎症性中枢神経疾患の脳脊髄液を解析し、脳脊髄液中CRMP5とARPC4が抗AQP4抗体陽性NMOSDで有意に上昇し、アストロサイト足突起破壊を反映していると考えられた。特にCRMP5が上昇している群では比較的予後が良く、NMOSDにおける予後良好因子と考えられた。今後アストロサイト足突起をターゲットとした治療戦略の開発が期待できる。
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