SGLT2阻害薬は尿糖排泄促進に伴い体重を減少させるが投与後に食欲亢進する例もあり、エネルギー恒常性維持のための防御機構の存在が示唆される。我々はSGLT2阻害薬を投与した際、糖体外排泄調節を担う「腎臓」と糖体内流入調節を担う「消化管」の間に、エネルギー恒常性維持機構として連関の有無を検討した。糖尿病モデルマウスをSGLT2阻害薬Luseogliflozin(L)群とControl(C)群に分け、消化管糖輸送能、糖輸送担体遺伝子発現および経口糖負荷試験の結果を比較した。L群で糖輸送担体発現が亢進し、消化管糖輸送能が増加、またGIP、GLP-1分泌が増加しており、腎消化管連関の存在が示唆された。
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