申請者は本研究を通じて、ピロカルピン誘発性側頭葉てんかんモデルマウスにおいて、ミクログリアはけいれん重積後早期に活性化し、てんかん原生獲得期(慢性期)にはアストロサイトのみが活性化していることを見出した。このけいれん重積後早期に活性化するミクログリアをけいれん重積誘発後短期間のみミノサイクリンを投与し薬理学的に抑制すると、慢性期のアストロサイトの形態的な活性化が抑制され、てんかん原生の獲得も阻害されることを見出した(現在投稿準備中)。このことは、活性化ミクログリアによって引き起こされるアストロサイトの異常活性化がてんかん原生獲得過程に強く関係していることを示唆すると考えられた。
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