細菌のペプチドグリカン断片を認識するNOD1という自然免疫受容体は早期から動脈硬化病変の進展に寄与する。無菌状態において、Apoeノックアウトマウスにおける動脈硬化病変の進展に対するNod1ノックアウトの効果を調べた。その結果、無菌状態においても、NOD1ノックアウトにより動脈硬化は有意に軽減していた。この結果からは、内因性NOD1リガンドが動脈硬化の進展に寄与することが示唆される。しかし、動脈硬化病変の組織のNOD1活性はNOD1レポーター細胞の感度以下であり、プラークにおけるNOD1リガンドはごく微量である可能性がある。
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