肺高血圧は、肺の血管の内腔が狭くなり血液が流れにくくなるために心臓に負担がかかり、最終的に心不全をきたす疾患である。具体的には生まれつきの心臓病がその原因の一つに挙げられる。病状が進行すると、肺の血管は細胞が線維に置き換わり不可逆的、つまり不治の病になる。そのメカニズムは不明であり、その機序を解明できれば新たな治療薬の開発が期待できる。我々はラットにこの肺高血圧を発症させ、その機序を調べたところ、ファイブロネクチンやコラーゲン1というタンパクの増加が線維化と関わっていることが分った。今後さらにその詳細について調べていきたい。
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