わが国において危険性の認識が低いフルクトースは、市販清涼飲料を介して、過剰摂取している可能性が高いと考えられる。そのため、認識不足によるフルクトースの過剰摂取が成長した児の疾病リスク誘導にどのような影響を及ぼすのか、さらにそのメカニズムについて解明することは、妊娠および授乳期におけるフルクトースの過剰摂取に警鐘を鳴らす科学的根拠を示す上で重要と考える。今後、本研究成果をヒトにおける食事による疾病予防への応用に活用し、妊娠・授乳期における栄養環境の改善の必要性を提唱することは、授乳婦自身はもとより、児の疾病リスク軽減の可能性の提示、次世代さらにはその先の世代の健康の確保を意味すると考えている。
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