円形脱毛症は、自己免疫疾患であり、細胞障害性T細胞が病態形成に関与する。本研究では新たに、円形脱毛症患者の病変部毛包におけるγδT細胞(Vδ1T細胞)の増加と、末梢血液中におけるVδ1T細胞の各種発現の変化(分化段階の進行・皮膚遊走性マーカーであるCXCR3とCXCR4の発現増強・細胞障害と活性化マーカーであるCD107aの増強・免疫寛容減弱を示唆するPD-1の発現低下)が健常者と比べて明らかとなった。これらの成果は、円形脱毛症において、γδT細胞はVδ1T細胞特異的に活性化し、免疫寛容を回避している可能性を示唆する。
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