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2018 年度 研究成果報告書

放射線による晩期炎症における遅発性活性酸素種の関与

研究課題

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研究課題/領域番号 16K19836
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 放射線科学
研究機関京都大学 (2017-2018)
大分大学 (2016)

研究代表者

小橋川 新子 (菓子野新子)  京都大学, 複合原子力科学研究所, 研究員 (70637628)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード放射線 / 細胞老化 / SASP / 遅発性活性酸素種 / 炎症
研究成果の概要

放射線照射により、正常細胞においてもがん細胞においても遅発性の活性酸素種が増加することがわかった。しかしながら、がん細胞においては遅発性の活性酸素種が増加しても細胞老化が誘導されないのに対して、正常細胞においては細胞老化が誘導されることがわかった。細胞老化誘導に関与するタンパク質をウェスタンブロット法により確認したところ、正常細胞ではp53タンパク質、及びその下流のp21タンパク質の発現が遅発性活性酸素種により増加されることがわかった。驚くべきことに、p53野生型の大腸がん細胞であるRKO細胞においては遅発性活性酸素種によってp53の発現レベルの増加がみられなかった。

自由記述の分野

放射線生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

がんの放射線治療は臓器をそのまま残すことができるという利点があるが、がんの種類によって治療効果や副作用の起こり方も様々である。よってがんの種類による各々の影響について調べる必要があるが、本申請において着目しているのは口腔癌である。口腔癌においても放射線治療が選択されることがあるが、放射線照射により正常組織にも影響が現れ、口が渇く、飲み込みにくい、口内炎などの晩期合併症により治療継続が困難になることがある。放射線照射によりもたらされた正常細胞への変化が後々表現型として現れるという点から、その誘導機構を解明し抑制することにより、がんの治療効果を下げることなく、晩期合併症を防げることが期待される。

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公開日: 2020-03-30  

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