マウスの肺移植モデルを用いて,シグナル伝達(Mitogen-activated protein kinases: MAPK系)に着目し,それを抑制する遺伝子(Sprouty-related EVH1-domain-containing protein :SPRED 2)のないマウスを用いた実験系において移植肺に起こりうる障害(急性虚血再灌流傷害)の影響を調べた。その結果、レシピエントにおけるMAPK経路の活性化も単独因子として肺の虚血再灌流障害に寄与する可能性や、逆にMAPK経路が抑制される前治療が虚血再灌流障害を改善する可能性も考慮された。
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