間質性肺炎合併肺がん患者に対してのがん治療は、その急性増悪という観点から、十分になされていないのが現状であり、間質性肺炎合併肺がん患者に対する新規治療戦略を構築することが研究目的であった。マウスモデルにおいて、 間質性肺炎における肺微小環境は、肺がんのリンパ節転移、対側肺転移を促進させること、さらに、間質性肺炎合併肺がんの進展に対して、間質性肺炎治療薬である抗線維化薬ピルフェニドンが効果を示すことが立証された。抗線維化薬を投与し間質性肺炎を制御することが、新規治療戦略となり得る可能性が示唆された。
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