母体末梢血NK細胞(pNK)が妊娠維持機構に関連があるかどうか検証するために、妊娠前(卵胞期・黄体期)、妊娠中(初期、中期、後期)の末梢血からpNKを分離して、そのRNAを採取した。この時、卵胞期から黄体期にかけてpNK細胞数の有意な増加を認め、黄体期から妊娠初期にかけて有意に減少し、さらに妊娠初期から後期に進むにつれて有意な減少を示し、また妊娠前と比較して妊娠中で有意に減少した。この結果から、卵胞期から黄体期にかけて、また黄体期から妊娠初期にかけてpNKの遺伝子発現が変化している可能性が示唆された。今後、網羅的遺伝子発現解析を施行する予定である。
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