本研究においては、培養表皮作成過程を通して、進展刺激による表皮角化細胞の速やかなspreadingが得られ、その結果、より早期の培養表皮シート作成が達成される可能性が示唆された。 一方、培養表皮シートの組織像ではコントロール群との間に、明らかな構造的差異は見いだせず、伸展刺激が最終的に組織像、および最終目標である生体への移植成績に影響を及ぼすかについては明らかにすることができなかった。 動物実験においては、両群の差より移植手技による部分が大きいと考えられるため、手技を改良し全体の生着率を向上させることで、進展刺激付加した表皮培養シートの優位性を明らかにしたいと考えている。
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