TIMP1は細胞外基質の分解に中心的な働きをするMMPの阻害作用を持つが、歯髄細胞に対して、創傷治癒に関係する細胞機能を促進することが明らかとなり、第三象牙質を誘導することが明らかとなった。TIMP1の作用メカニズムとして、HIF1αにより調節を受ける遺伝子群が考えらえたため、疑似的なHIF促進剤であるDFOを作用させるとTIMP1と同様に第三象牙質形成を誘導した。これらの作用はラパマイシンを投与することで阻害されるため、歯髄の創傷治癒においてラパマイシンをの標的であるmTORやHIFは重要な働きをしていることが示され、生物学的覆髄剤開発の標的となりうる可能性が示唆された。
|