口腔内の環境に起因する口腔粘膜疾患(白板症や扁平苔癬など)や難治性の歯周病などは今後ますます増加するであろう疾患であるが、その積極的な治療法は未だ確立されておらず、早期の治療法の開発が望まれる。また、わが国の喫煙者は約1,500万人と推定され、これらの喫煙者の口腔内における難治性疾患の治療法の確立も急務であると言える。本研究は口腔粘膜創傷治癒促進作用のあるレプチンと、炎症状態にある口腔環境中に発現しているhBD-2や炎症性サイトカインとの関連に着目し、新たな治療法、あるいは補助療法としてレプチンの有用性が確認できれば、今後の新たな治療法をもたらす、国民に大いに貢献しうる研究であると考える。
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