中堅看護師の役割負担による精神的健康への影響はこれまでの研究で言われているが、役割はやりがいにも繋がり、単に軽減するだけでよいとは言い切れない。下川と片山(2015)は役割に対する「負担感」と「やりがい感」の同時認知と精神的健康との関連を調査し、「負担感」と「やりがい感」の両方が高く葛藤状況にある(=アンビバレント状況)中堅看護師の精神的健康が不良である事が明らかとなった。 本研究ではアンビバレント状況にある中堅看護師の精神的健康への影響要因について調査をした。特に精神的健康に影響を与えていた要因は自己概念の不明確さであり、精神的健康の改善には自己概念の形成を促す関わりの必要性が示唆された。
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