研究課題
若手研究(B)
本研究では、姿勢変化時と計算課題試行時における脳血流量の変化を明らかにすることを目的とした。座位姿勢から立位への姿勢変化では、脳血流量が一過性に減少し、直ちに回復することが確かめられた。次に計算課題試行時の脳血流量を計測したところ、難しい計算課題時の方が簡単な計算課題試行時よりも、左右の脳血流量が増加することが確かめられた。また、難しい課題試行では右側前頭葉が優位に働く可能性が示唆された。
基礎看護 脳科科学
看護師が実施する看護ケアは、確実な技術の提供とともに、対象者に「心地よい」「気持ちの良い」などの情動に影響を与える。コミュニケーション能力がある対象者にケアを実施した時には、実施したケアに対してフィードバックを得ることができるが、高次機能障害、認知症患者、さらに健常者においても実施したケアに対しての情動変化を客観的に捉えることは難しい。今回近赤外線組織酸素モニタ装置(NIRS)を使用した検討は、今後基礎的なデータを多面的に収集することによって看護ケアの構築につながる。