食道がん患者の入院から退院後の栄養評価に基づいて、身体的回復に関連する要因を特定することを目的とした。21名の食道がん患者の看護記録からデータ(患者の体重減少率、BMI(Body Mass Index)、エネルギー摂取量、術後合併症)を収集した。分析は、患者を体重減少率に応じて、8%未満と8%以上の2つに分け比較した。2群間で手術前後の平均BMIや血液データに差はなかった。反回神経麻痺と誤嚥性肺炎の存在により、8%以上の体重減少が促進された。患者の身体的回復を高めるために栄養評価と組み合わせて反回神経麻痺と誤嚥性肺炎を経時的に観察する必要性が明らかとなった。
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