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2017 年度 実施状況報告書

神経膠腫患者の生活プロセスから導く支援プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K20780
研究機関同志社女子大学

研究代表者

天野 功士  同志社女子大学, 看護学部, 助手 (40756194)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード神経膠腫 / 生活 / 調整
研究実績の概要

本研究は、神経膠腫患者が退院後に自分らしい生活を調整していく過程を明らかにし、患者のニーズに基づいた「自分らしい生活を送るための支援プログラム」を開発することを目的としている。平成29年度は、面接調査によって得られたデータを分析し、概念およびカテゴリーの生成を行った。また、カテゴリー間の関係性を検討し結果図を作成した。対象者は10名で、男性4名、女性6名であった。対象者10名のうち退形成性星細胞腫が3名、膠芽腫が7名であり、年齢は30歳代が4名、40歳代が2名、50歳代が2名、60歳代が2名で、平均年齡は46.3歳(最少30歳、最長63歳)であった。面接時期は、退院後6か月未満が2名、6か月以上2年未満が5名、2年以上が3名で、平均1年11か月であった。対象者が抱える障害には、麻痺や失語、記憶力の低下などがあり、症状には眠気や痙攣、抗がん剤内服後の疲労感や食欲不振があった。自覚症状が全くない対象者は1名であった。面接は対象者1名につき1回実施し、面接時間は最短16分、最長67分、平均37.1分、総面接時間は371分であった。分析の結果、生成された概念は19概念で、意味内容の同類性において7カテゴリーが生成された。経口抗がん剤を継続している初発神経膠腫患者の生活の調整過程は、《猶予のない状況の中での自分らしい生き方への試行錯誤》をコアカテゴリーとしており、限られた生命の中で、自分が自分であり続けられるような生き方を試行錯誤することを示していた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

得られたデータの分析において、概念およびカテゴリーの生成、カテゴリー間の関係性の検討に時間を要した。現在は、本研究の一部である「経口抗がん剤を継続している初発神経膠腫患者の生活の調整過程」の考察に取り掛かっている。結果および考察によって神経膠腫患者の支援のニーズ、必要な看護ケアを明らかにしたのち、次のステップである「支援プログラムの開発」に着手する予定である。

今後の研究の推進方策

「経口抗がん剤を継続している初発神経膠腫患者の生活の調整過程」の論文投稿においては、がん看護学の専門家である大阪医科大学の鈴木久美教授からスーパーバイズを受けつつ進めていく。また、次のステップである「支援プログラムの開発」においては、同志社女子大学成人急性期看護学の當目雅代教授のスーパーバイズを受ける。

次年度使用額が生じた理由

研究計画がやや遅れており、「支援プログラムの開発」に着手できていない。次年度、論文投稿および「支援プログラムの開発」に向けて、英文翻訳費・図書費として使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] The Process of Life Adjustment in Patients at Onset of Glioma who are Receiving Continuous Oral Chemotherapy2017

    • 著者名/発表者名
      天野功士、鈴木久美
    • 学会等名
      3rd Asian Oncology Nursing Society(AONS)Conference Invitation (Beijing)
    • 国際学会

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公開日: 2018-12-17  

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