研究課題
若手研究(B)
本研究の目的は、がん検診に従事する看護職者による大腸がん検診精密検査の受診行動を促進させるケアを明らかにし、その結果から、大腸がん検診精密検査受診行動の促進に向けたケアガイドラインを開発することである。研究の結果として、①大腸がん検診で精密検査を受診する人のillness behaviorの構造、②大腸がん検診で精密検査を受診する人の行動を示すモデルケース、②精密検査の受診を促進させる個別支援で行われる保健師によるケア内容、が明らかになった。その結果を活用して、個別支援のなかで行うことができる介入ステップを含んだケアガイドライン(案)を作成した。
地域看護学
大腸がん検診の精検受診率が低いことを受け、職域では、地域検診での取り組みを参考に、独自の方法(島田,2014)で対象者へ個別にアプローチしている。検診機関では、看護職者による受診勧奨の方法と効果に関する研究が蓄積されているが、系統的な技術体系とはなっていないため、大腸がん検診を含む健診に従事する看護職者が受診勧奨として取り組んでいることを、看護ケアとして確立していくことにつながる。そのことから、大腸がんが早期発見され、死亡リスクを低下させ、人々の健康に貢献することができると考える。