ヒトの健康や生物への悪影響が懸念されるペルフルオロ化合物類(PFCs)について、構築した生成ポテンシャル(PFC-FPs)評価手法を導入することにより、前駆体からの生成を考慮した存在実態と移行経路の把握を試みた。具体的には、河川流下過程における挙動調査、3カ国(日本、タイ王国、ベトナム)4地域での存在実態調査、前駆体曝露試験による生物体内中のPFCs生成の検証を行った。その結果、水環境中においては、PFCsよりも分子量が大きく、構造が複雑な前駆体が底質や水生生物等の媒体に蓄積しやすい傾向が示された。また、それらの媒体中で生成したPFCsやその他の生成物が再度水中に排出される可能性が示された。
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