本研究では、水環境の有機汚染物質除去を目的として、ハイドロキシアパタイト(HAp)を用いた浄化材料開発に取り組んだ。骨の無機成分でもあるHApは身近な材料であり、結晶の形やサイズを変えることで有機物の吸着特性を制御可能と期待される。光触媒である酸化チタンと複合化し有機物分解特性を付与するとともに、HApの結晶形態を変えることで有機物の吸着特性を制御できることを明らかとした。本研究の成果は、新規な環境浄化材料や有機物の吸着材への応用だけでなく、結晶構造・形態制御による特性制御のためのプロセス技術の発展に寄与すると期待される。
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