本研究では、線維細胞に発現する接着分子であるインテグリンCD49cの機能を明らかにし、インテグリンに着目し線維細胞の遊走能制御による新たな膠原病肺治療法の開発へ発展させることを目的とした。ヒト線維細胞におけるCD49cの発現を確認した後、マウス線維細胞におけるCD49cの発現様式についての検討を行ったが、フローサイトメトリーによる発現様式の解析が困難であった。マウス肺由来の線維細胞を生細胞として単離するために、新たな線維細胞同定法を見出した。今後は同細胞を単離し、CD49cの発現様式、機能を解析するとともに、線維細胞特異的な発現マーカーの同定、治療応用を目指した研究へと展開する予定である。
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