弱視や斜視は、三歳児健康診査における視覚検査において検出すべき疾患である。弱視の原因となりうる屈折異常の有病率は2.4%であり、恒常性および間欠性の眼位異常(斜視)の有病率は2.3%で、比較的高率に存在していた。ある地域の弱視や斜視により眼科医療機関に受診中の患児への三歳児健診時の状況調査から、80.0%の患児が三歳児健診時に眼科への受診を勧奨されていなかった。従って、現在の三歳児健診における弱視や斜視の見逃しが多く存在していることが判明した。特に、1次検査で用いられている保護者が回答する目に関する質問紙は、弱視や斜視の検出が比較的困難であることが判明した。
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