二種の分子を簡便に連結するクリックケミストリーは様々な分野で応用されているが、生細胞内で行うにあたっては触媒である銅と還元剤のアスコルビン酸 (AsA) の併用により生じる活性酸素の毒性が問題となる。本研究ではこれを回避し、生細胞内クリックケミストリーを可能とする新規抗酸化剤の開発を試みた。 5-ヒドロキシオキシインドール (5-HOI) はAsAやその他の抗酸化剤と異なり、銅との併用で活性酸素を生成しなかった。5-HOIの誘導体を用い、生細胞内クリックケミストリーの効率とその時の細胞生存率を評価したところ、細胞内での反応の進行が確認され、また抗酸化剤無添加時よりも細胞生存率が改善した。
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