研究課題
若手研究(B)
多数例の検討ができない希少症候群において、造血器腫瘍の発生機序の解明はまだ途上である。本研究はMaffucci症候群、Pearson症候群などきわめて希少な症候群に合併した造血器腫瘍を対象に、網羅的遺伝子解析を行った。症候群の原因となる遺伝子異常に加えて、造血器腫瘍特異的な遺伝子異常が解明された。これらの症候群はがん素因をもち、獲得された遺伝子異常によって腫瘍の表現型が異なると考えられた。
小児血液・腫瘍学
一般集団、希少症候群それぞれの造血器腫瘍の発赤機序を解明することは、それぞれの知見を用いて、相互に新たな解析、治療選択への応用が可能となる。本研究の成果により、Maffcci症候群やPearson症候群において、先天的な原因遺伝子異常を背景に、既知の造血器腫瘍特異的な遺伝子異常が加わることが確認された。今後、がん素因に配慮しつつ、それぞれの腫瘍に合わせた治療選択が可能となる。