Open Essenceはクイズ感覚でできるため、6歳の小児においても施行が可能であった。また本研究にて作成した基準値は、本邦において小児嗅覚障害患者を評価する際の1つの指標となりうると考える。香りに関する家庭内での会話は、子供の嗅覚同定能に影響する。幼少期より嗅覚への興味を持つことで、より豊かな生活を送ることができるようになるであろう。小児の嗅覚を解明することで、高次脳機能の成長発達学の分野や小児の精神神経疾患解明への新たな糸口になる可能性を秘めている。今後、本検査が広く活用されることで早期診断に役立ち、子供の成長発達と嗅覚の関連性に着目した研究の推進が期待される。
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