オートファジーに関わるタンパク質群の多くは、出芽酵母からヒトに至る真核生物において広く保存されているものの、一部のタンパク質はヒトなどの高等真核生物に固有の因子であり、その一つがオートファジー始動複合体の足場タンパク質FIP200である。 今回ヒト由来FIP200を用いて、試料調製に最適な領域を絞るとともに、得られた良質なサンプルを用いて結晶化と構造解析を行った。FIP200のC末端側の領域は平行なcoiled-coilダイマーを形成していた。このことから、複合体の足場として機能する巨大なタンパク質FIP200は平行な二量体構造をとることが示唆される。
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