研究課題/領域番号 |
16K21715
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所 |
研究代表者 |
清野 陽一 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 都城発掘調査部, 研究員 (10721269)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 考古学 / 日本史 / 地理情報システム(GIS) / 古代交通 / オープンソースソフトウェア / フリーソフトウェア / 人文社会情報学 / 歴史地理学 |
研究実績の概要 |
研究4年目となる本年度は、本来であればこれまでの調査成果を整理した上でまとめ、成果報告を行うはずであったが、業務が例年になく多忙であったため、研究を遂行することが叶わなかった。したがって、研究を1年延長することとし、実施できなかった実験をおこない、至急取りまとめをする予定である。 なお、例年参加している地理情報システム学会での発表においては、考古学等で用いられる時間概念である「編年」の要素をコンピュータで処理可能にするための仕組みについて発表した。地理情報システムにおいては、時間を取り扱うことは可能ではあるものの、その多くは暦年月日を基本としており、考古学や文化史、その他の人文科学において用いられるような、順序は決まっているものの、その範囲規定を厳密に定義できない時間表現(編年)を取り扱うことはいまだに不完全である。当研究を含め、人類の過去の事象などを地理情報システム上で扱う研究においては、このような時間表現をシステム上で取り扱えることが望ましく、そのための基礎研究として、継続して研究しているものの成果の一部である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は業務が多忙な1年であり、予定外の業務が発生するなどした結果、本来業務に割くエフォートが当初の予想を大幅に上回ってしまい、当研究に費やす時間を捻出することが十分に出来なかった。
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今後の研究の推進方策 |
延長して残り1年となるため、最低限おこなわねばならない実験をおこなうとともに、追加で調査する必要が発生した事案を遂行したのち、調査成果の取りまとめをおこなう予定である。ただし、COVID-19の影響により、フィールドワークなどがどの程度遂行できるかは不透明であるが、可能な限りおこなうことで、データの精度を上げていく所存である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究計画が当初予定通り進まなかったこと、海外学会等への参加ができなかったことなどにより、次年度使用分が発生した。今後、実行できなかったフィールドワーク等を実施し、また研究成果の取りまとめと報告のために使用する予定である。
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