本研究では、実際に稼働中の廃棄物最終処分場を対象として、浸透水の微生物群集構造を明らかにし、水質や埋立廃棄物の影響を受けて変化する可能性を示した。特に、掘削調査による埋立廃棄物の組成情報を利用できたことから、実際の環境をより良く反映した解析結果が得られたと考えられる。 廃棄物最終処分場において、既に埋め立てられている内部の状態を把握することは極めて困難である。しかし、埋立地の内部を把握できれば、有害ガスの発生や浸透水の水質悪化による災害や汚染の防止に有効である。本研究は、浸透水を用いて埋立地内部の状態を把握する手段として、微生物を指標として活用するための基礎データを提供した。
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