期間中、実にさまざまな結果を得ることができた。特に、Cohen-Macaulay加群の構造に関して多くの知見を得た。Cohen-Macaulay局所環上で、非自由軌跡が正次元の直既約Cohen-Macaulay加群が有限個しかないことを有限CM+表現型と名付けて調べ、1次元のGorenstein環の場合に有限CM+表現型が孤立特異点と可算CM表現型の超曲面に限られることを証明した。また、有限生成加群のGrothendieck群の擬零加群全体のなす部分群による剰余アーベル群に実数体をテンソルしたものの中でCohen-Macaulay加群で張られる凸錐を考察し、さまざまな位相的性質を得た。
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