タンパク質に光を照射することで、その機能性を向上させたり、抑制したり、あるいは本来とは全く異なる機能を発現することができれば、創薬・医療応用に対する新しいストラテジーを描くことができる。本研究では、タンパク質機能の光制御に関して、準安定状態および準安定状態を制御していると予想される水素結合ネットワークに着目した。赤外光によって、水素結合の構造を変調し、それによってタンパク質の機能を制御できるのではないかという仮説を立てた。結果を得るまでには至らなかったが、仮説検証に必要な様々な要素を明らかにすることができ、今後の研究へと展開する素地ができた。
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