海馬と新皮質の主なGABAニューロンであるパルブアルブミン(PV)陽性ニューロンが、錐体細胞とは異なり無秩序的な構成原理に基づく分布を示している可能性を免疫組織化学により追究した。マウス海馬CA1領域のPVニューロンは上昇層/白質の境界部で平面的に分布し、その分布様式の数学的解析はランダムパターンを示した。歯状回PVニューロンも顆粒細胞層とhilusの境界部の平面内でランダムに分布していた。PVニューロンの樹状突起はこれら2領域の平面内に大きく広がり、ギャップ結合により網状に連結していた。以上の構造は記憶形成回路におけるflexibleな制御に適している。新皮質でも部位特異的な分布を示した。
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