研究分担者 |
長井 良憲 富山大学, 大学院・医学薬学研究部, 准教授 (30431761)
刈米 アイ 富山大学, 大学院・医学薬学研究部, 助教 (50114450)
生谷 尚士 富山大学, 大学院・医学薬学研究部, 助教 (40513718)
田村 敏生 ハンセン病研究センター, 室長 (40291306)
本田 裕恵 富山県薬事研究所, 主任研究員 (10463134)
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研究概要 |
本研究はヒト型結核菌の主要分泌抗原Ag85Bおよびそのペプチド(Peptide-25,P25)を用い、がん免疫の増強並びにがんを免疫学的に排除する有効な手法を開発すること、Th1細胞分化誘導の分子機構を明らかにすることを研究目的としている。 本年度は(1)P25によるTh1応答を増強する天然物の探索を行い,(2)Th1細胞を介する抗原提示細胞(APC)活性化機構について検討した。その結果,1)複数のライブラリーの1300の天然物のうち、110の天然物が,P25特異的Th1応答を増強した。これらのうち、24の天然物が腫瘍代理抗原であるOVAの交叉提示を増強した。2)Th1/Th2バランスに重要なサイトカインであるIL-5のGFPノックインマウスを解析した結果,IL-5産生細胞は腹腔内よりも肺組織に多く存在する事がわかった。3)P25CD4^+T細胞とP25とともに培養したAPCで対照群のAPC (P25 CD4^+T細胞存在下にP25の添加なしに培養したAPC)と比較して発現が亢進する遺伝子をマイクロアレイ法により探索した。対照群のAPCに比べ発現が増加した遺伝子にはインターフェロンで誘導されるp47 GTPase遺伝子が多く含まれていた。最も高い発現増加を示した遺伝子のsiRNAをAPCに導入して交叉提示への影響を調べた。siRNAを導入したAPCでは交叉提示が弱くなり,この遺伝子のTh1依存性交叉提示での重要性が明らかとなった。
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