研究課題
1. 完全長cDNAの解析すでに種々の組織や細胞の完全長cDNAライブラリーから、計約42,000クローンの末端配列(EST)を解読している。今年度は、それらのうち数百クローンについて従来法で内部配列を決定するとともに、5000クローンのcDNAを準備し、Solexaシークエンサーによって解析した。2. 卵巣に存在する低分子RNAの構造と機能蛹期のカイコ卵巣には29nt程度のサイズの低分子RNAが多量に存在している。そのうち、約4万種類の低分子RNAの塩基配列を解読し、ゲノムの塩基配列へ照合したところ、染色体あたり数カ所以上の特定の領域に集中してヒットした。また、それら低分子RNAと相互作用する分子の候補としてSIWIおよびBmAG03の遺伝子をクローニングし、生殖巣特異的な発現を明らかにした。3. クワコゲノムとカイコゲノムの比較カイコの野生種クワコのfosmidライブラリーから76,608クローンの5'および3'末端の塩基配列を支援班(遺伝研・小原研究室)の協力で決定し、カイコのゲノムと比較した結果、SNPsの頻度は、クワコ・カイコ間で2.3%であった。支援斑の森下真一教授(東大)の協力を得て、クワコにおける大きな挿入のあるfosmidを100数十クローン拾い出した。また,カイコの家畜化の過程を解明するために、クワコ特有の形質(飛翔・擬態・夏眠・体表斑紋・幼虫俳徊・分散型産卵・繭形など)をマッピングすることが有効と思われるので、クワコの染色体を置換したカイコの系統を作る作業を開始した。
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