研究課題/領域番号 |
17320123
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
新納 泉 岡山大学, 大学院・社会文化科学研究科, 教授 (20172611)
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研究分担者 |
松木 武彦 岡山大学, 大学院・社会文化科学研究科, 准教授 (50238995)
今津 勝紀 岡山大学, 大学院・社会文化科学研究科, 准教授 (20269971)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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キーワード | 空間情報科学 / 古代吉備 / 造山古墳 / 測量 / 築造規格 / GPS / 三次元計測 / 地理情報システム |
研究概要 |
1 岡山市造山古墳(墳長350m)の測量調査を実施し完了させた。測量は、平板測量とデジタル測量の両者を実施した。これは、戦後研究者の手で実施された古墳の測量のなかで最大のものとなる。 2 新しく墳丘測量を実施したことにより、墳丘のなかで破壊を受けた部分と元の形を残す部分の峻別が可能となり、造山古墳の詳細な形態を明らかにすることができた。しかし、古墳の正確な裾の位置や周濠の有無は依然として不明であり、今後の発掘調査がのぞまれる。 3 GPSおよびトータルステーションを用いた古墳の測量方法と、地理情報システムを用いた解析および画像化の方法について詳細な検討を行い、その方法をほぼ確立することができた。 4 航空写真の撮影や周辺の標高計測などを実施し、航空写真・衛星写真・地図・発掘調査データなどを統合した、空間情報科学的な総合研究を実施するための資料を収集した。 5 造山古墳の石棺の三次元計測を実施し、三次元計測の問題点と可能性を検討した。計測機の誤差や適性などを明らかにすることができたので、今後本格的に三次元計測を実施することが可能となった。 6 造山古墳の墳頂部および周辺のレーダー探査と電気探査を実施した。 7 新しく作成した造山古墳の測量図をもとに、古墳の築造規格を検討し、造山古墳の系譜や年代的位置づけを論じた。類似規模の「履中陵古墳」よりやや時代が下ることが推定され、造山古墳が列島第1位の規模を誇った時期があったという見解には否定的な見解が得られた。 7 造山古墳の測量結果とそれにかかわる問題点をまとめた『岡山市造山古墳測量調査概報』を刊行した。
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