研究課題/領域番号 |
17340010
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
栗原 将人 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40211221)
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研究分担者 |
太田 克弘 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40213722)
宮崎 琢也 慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (10301409)
田中 孝明 慶應義塾大学, 理工学部, 助教 (60306850)
坂内 健一 慶應義塾大学, 理工学部, 講師 (90343201)
塩川 宇賢 慶應義塾大学, 理工学部, 名誉教授 (00015835)
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キーワード | 整数論 / 岩澤理論 / 岩澤主予想 / Fittingイデアル / Kolyvagin系 / 国際研究者交流 / ドイツ:韓国 |
研究概要 |
岩澤理論の中核をなすのは、いわゆる岩澤主予想と呼ばれる関係である。すなわち、イデアル類群などの数論的に非常に重要な群へのGalois群の作用から決まる特性多項式が、p進L関数というゼータ関数のp進解析的な対象と一致する、というものである。MazurとWilesにより古典的岩澤主予想は解決されたが、われわれの研究では、イデアル類群やSelmer群などのGalois群の作用をこめた加群の構造を、その特性イデアルだけでなく、高次Fittingイデアルもp進ゼータ関数から決定できることを証明した。また、このとき、Galois cohomologyの中に従来のEuler系やKolyvagin系とは異なる非常に良い性質を持つ元の系列が存在することがわかった。さらに、一般の虚Abe1体のイデアル類群のマイナスパートをGalois加群と見たときの、0次Fitting idealを、部分体や拡大体のStickelberger元を使って、完全に決定することに成功した。これは以前のわれわれの論文で予想として提示したものの証明を与えたことにもなっている。
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