研究課題/領域番号 |
17380093
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
市原 恒一 鳥取大学, 農学部, 助教授 (60023496)
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研究分担者 |
陣川 雅樹 独立行政法人森林総合研究所, 伐出機械研究室, 室長 (00353730)
山田 健 独立行政法人森林総合研究所, 造林機械研究室, 主任研究員 (30370290)
小林 洋司 東京大学, 大学院農学研究科, 教授 (00111394)
豊川 勝生 東京農業大学, 地域環境科学部, 教授 (30353783)
井上 昭夫 鳥取大学, 農学部, 講師 (80304202)
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キーワード | 森林工学 / 地球温暖化ガス排出削減 / 生態系復元・整備 / 林業モノレール / ハイブリッド車 / 間伐 |
研究概要 |
本年度の研究計画は、(1)モノレールシステムの仕様を決定し、全体設計を行う。モノレールの線路位置の選定を行う。(2)モノレールと林道を有機的に組合せた複合路網について以下の5条件を満たす最適密度計算法を検討を行う。(1)化石燃料使用量。(2)線路への木寄せ経費。(3)林道の建設費。(4)モノレールの建設費。(5)作業員の歩行経費。(3)ウインチを利用した集材作業システムについて検討する。(4)間伐・択伐後の残存木によって吸収される二酸化炭素量の予測モデルを構築する。である。 (1)については、モノレールを設計・製造し、走行実験を行った。また、エネルギーの収支に関する理論式を作った。実験の結果、理論とほぼ一致する走行結果が得られ、化石燃料の削減効果を確認した。線路は、平坦、緩傾斜、急傾斜の3種類の区間を建設した。各区間の延長と平均勾配、最急勾配は、平坦区間では115m、3.6度、9.5度、緩傾斜区間では75m、23.9度、36.5度、急傾斜区間では90m、27.5度、46.5度である。(2)については、遺伝的アルゴリズムによる林道とモノレールが有機的に繋がった路網の設計法と最適密度計算法を構築した。(3)については、木寄せ距離が短くなるように路網を建設することが必要であるので、(遺伝的アルゴリズムで木寄せ距離の短縮と路網の関係を研究した。(4)チェンソーや木寄せ、集材に関わる燃料消費量の実態調査を行った。さらに、今年度は線路建設の作業能率およびモノレール利用による労働負担の軽減について研究した。作業能率に関する研究では、1本のレール(3m)の設置に要するおおよその時間は、平坦区間では19分、緩傾斜区間では24分、急傾斜区間では35分であった。傾斜が作業能率に大きく影響を受けていることが明らかになった。また、モノレール利用による労働負担の削減量を定量的に明らかにした。
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