平成17年(2005年)度の前半は、これまでに施行された初等中等普通教育及び初級・中級職業教育に関する最新の基本的な諸法令や諸決定及び職業教育等の改革動向に関する諸資料をキャリア教育という視点から翻訳・検討し、平成17年(2005年)度の後半の実地調査に向けて準備した。 平成17年度後半は、調査地域として連邦中央及びロシアのヨーロッパ地域に絞り、モスクワ市(9月4日〜9且12日)、ニージニノブゴロド市(9月11目〜9月20日)及びサンクト・ペテルブルク市(3月12日〜3月20日)の調査を実施した。 モスクワ市では、連邦教育科学省、モスクワ市教育局就学前・普通教育局及び科学・職業教育局、初級・中級職業教育機関<鉄道カレッジNo.52>、ギムナージアNo.710、職業教育開発研究所刷新活動講座、リセ「第2番学校」、数校共同利用学習コンビナートNo.21、カラリョーフ宇宙機械製作・技術カレッジ等を訪問し、聞き取り調査、授業観察、意見交換、資料収集等を行った。ニージニノブゴロド市では、州教育科学省、市教育・児童社会-法擁護局、21番職業教育リセ、第13番ギムナジウム、第38番リセ、学校共同利用学習生産コンビナート、師範学校、応用物理学研究所付属科学教育センター等を訪問し、聞き取り調査、授業観察、資料収集等を行った。サンクトペテルブルク市では、市教育委員会、ロシア教育アカデミー職業・技術教育研究所、初級職業教育機関(プロフェッショナーリノエ・ウチーリシャNO.20)、市教育委員会職業教育教授法センター、中級職業教育機関(ポリテフニーチェスキー・テクニクム)、学校共同利用学習コンビナート、児童発達センター(幼稚園NO.139)等を訪問し、聞き取り調査、授業観察、意見交換、資料収集等を行った。 調査実施・帰国後は、これらの実熊調査に基づく資料の分析を行いつつ、平成18年度に実施するロシアのアジア(シベリア・極東)地域の調査に向けて準備するとともに、今年度の研究成果として191頁からなる中間報告書を作成した。この報告書には、「ロシア連邦におけるキャリア教育改革の基本的動向」と題する研究論文の他、調査した諸教育機関についての詳細な報告及びキャリア教育改革に関する基本資料の翻訳を掲載した。
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