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2006 年度 実績報告書

逆形不偏ゲームの分類と戦略の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17500085
研究機関筑波大学

研究代表者

坂井 公  筑波大学, 大学院数理物質科学研究科, 助教授 (20241797)

研究分担者 増田 哲也  筑波大学, 大学院数理物質科学研究科, 助教授 (70202314)
照井 章  筑波大学, 大学院数理物質科学研究科, 助手 (80323260)
キーワード不偏ゲーム / 逆形 / 種数
研究概要

逆形不偏ゲームの戦略がテーマであるが,調査を進めているうちに,この分野においては,近年,T.M.Plambeckの先駆的研究に基づいて,大きな進展が見られていること明らかになった。特にPlambeck自身や,A.N.Siegelらが,このアイディアに基づいて不偏ゲームの新たな分類に着手しており,それはきわめて有望な方向であると確信される。例えば,前前年度までに我々が得たゲームの平坦性と馴致性に関する成果が2006年に公表されたが,このPlambeckやSiegelらの新たな枠組みの中で捉えると,平坦性・馴致性もきわめて平明な意味を持つことが明らかである。
成果が得られてから公表されるまでに時差を考慮に入れても,我々が最近までこの成果について無知であったことは,研究者として不明を恥じるしかないが,ともかく本研究の方向も,この新しい成果を踏まえた上で軌道修正を余儀なくされている。
従来の逆形ゲームの戦略研究は,順形ゲームの分類や戦略で重要な役割を果たしているGrundy値に相当するものを,逆形ゲームにも導入することで発展してきており,馴致性なども逆形Grundy値やその拡張であるジーナスの分析から得られた概念である。Siegelらは,逆形商という特殊なモノイドとその上の準同型写像によって,逆形ゲームの分類と戦略研究を行なうことを手がけており,Grundy値の分析に比べずっと平明で,数学的にも美しくて扱いやすいものになった。
この理論によれば,逆形ゲームのクラスの馴致性は,その逆形商が逆形ニムのある部分クラスと同型になるという形で定義される。もっと手強いクラスを分類するにしても,逆形Grundy値やジーナスによるよりも,平明な見通しのより分類が可能であり,それに伴い戦略研究も見通しのよいものになる。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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