研究概要 |
自動車の運行補佐を行うカーナビゲーション・システムでは、安全面及び利便性において装置の音声操作は非常に有効なインターフェイスである。しかし、走行中の車内における音声認識は、自動車の走行雑音などによる認識率の低下は避けられず、実用上の問題点ともなっている。本研究では、カーナビゲーション・システムのような比較的小規模なシステムでも実現可能な音声雑音除去手法の開発を目指している。 本研究では,音源(コマンド発声話者)の方向を推定し,その情報を用いて雑音除去を行う手法の開発を目的としている。従って,開発には,1)音源方向推定と2)雑音除去の2つの技術開発が必要である。昨年度、2)の手法として「2入力SS法」を開発したが、本年度は,自動車の実走行中に収集した雑音を用いて、提案手法の性能評価実験を行った。その結果、提案手法が、自動車走行中の非定常な雑音に対しても性能の劣化が少なく、有効に働くことを確かめた。 この研究成果については、本学卒業論文にて発表を行い、現在、外部での発表に向けて準備中である。
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