研究概要 |
多変量正規分布の平均ベクトルや分散共分散行列の推定問題において,通常の推定量である標本平均ベクトルや標本分散共分散行列が非許容的であると結果(いわゆるスタイン現象,スタインにより提案された新たな推定法を縮小推定法と呼ぶ)がスタインにより示されて以来,スタイン現象や縮小推定法に関する研究がおおくなされている.本研究期間中に,縮小推定法の議論が十分に展開されていなかった多変量統計モデルにおいて,縮小推定法を考案し,理論的および数値実験比較の観点から縮小推定法の有効性を示した.縮小推定法の適用が,古典的な多変量統計モデルをこえて広く可能であることを明らかにした.
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