研究課題/領域番号 |
17520131
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
赤間 亮 立命館大学, 文学部, 教授 (70212412)
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研究分担者 |
水田 かや乃 園田学園女子大学, 近松研究所, 教授 (40209755)
神楽岡 幼子 愛媛大学, 法文学部, 准教授 (00277807)
黒石 陽子 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (40247268)
池山 晃 大東文化大学, 文学部, 教授 (40222913)
野口 隆 大阪学院大学, 経済学部, 准教授 (50288742)
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キーワード | 歌舞伎 / 翻刻 / 劇評 / 役者 / 書誌調査 / 人名作品 / 安永・天明・寛政・享和 |
研究概要 |
本研究は、日本近世演劇の基盤研究として近世期に出版された「役者評判記」を発生から終焉にまで亙って、研究資料として正確な翻刻本文とデータベース化を図ろうとするものである。今回の研究期間においては、いわゆる第三期(安永年間から享和年間まで)の役者評判記について、正確なデジタル翻刻本文を完成させ、データベースの集合体をWEB上に展開し、海外の歌舞伎研究者の利用も想定した役者評判記の閲覧・検索システムによる、デジタル歌舞伎情報書庫を完成させることが目的となっている。 本年度は、特に東京の諸所蔵機関・関東圏の地方役者評判記などの諸本調査を実施した。本文翻刻については、引続き本文作成作業を継続したが、凡例に則った本文の調整、諸本を対照した本確認翻刻(C翻刻)までの作業を実施した。 C翻刻の完全な完成には至らなかったため、外題・人名・用語索引については、いわゆる手作業の線引は行わず、統合的な用語索引のシステムの実験を行った。役者評判記デジタル閲覧システムの原本閲覧システムを運用継続しながら、それと翻刻本文とのレイヤー化が実験され、検索語による連続ページ閲覧が可能となることが実証された。また、検索された用語から、ハイパーリンクにより、「歌舞伎興行年表」や「歌舞伎人名DB」「歌舞伎外題DB」「登場人物DB」「歌舞伎用語DB」へと連動が可能となる。また、それぞれのデータベースから評判記閲覧システムへの閲覧も可能であり、さらに閲覧中に、用語をDBへの登録を行うことにより、双方向型情報蓄積システムとなることも実証された。 また、今回の研究成果として、外題・人名・用語索引の考え方、この時期の評判記に関する翻刻の問題点、ならびに評判記の性質を明らかにする研究論文集をまとめた。
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